新年にはさまざまな行動が縁起が悪いとされています。ここではそれらの行動を一覧にして紹介します。
<新年に避けるべき行動リスト>
【2】洗濯を控える
【3】調理を避ける
【4】刃物を使わない
【5】争いごとはしない
【6】過度の出費は控える
【7】仕事をしない
【8】カウントダウンで年越しそばを食べない
【9】忌中や喪中には神社へ行かない
これらは特に元旦から三が日にかけて避けるべき行動とされています。
一見すると意味が分かりにくいものもありますが、家庭内の活動やトラブルを避けることが多くの場合に推奨されています。
次に、元旦から新年にかけて避けるべき行動と、その例外的なルールを紹介しつつ、それらを避けるべき理由、もし行った場合の結果や潜在的な罰則についても詳しく説明します。
理由を理解することで、なぜこれらの行動を避けるべきか、または問題がない場合の判断基準も身につけることができます。公平な視点から情報を提供し、役立つ知識とすることを目指します。
【1】新年の掃除について:なぜ新年に掃除を避けるべきか?
1月1日から1月3日の三が日は年神様が訪れるとされ、掃除をすることで福を逃すと考えられています。そのため、新年の掃除は1月4日からが一般的です。
漢字の「掃」には、「はく」や「はらう」といった意味があり、「汚れを取り除く」という意味合いが強いです。
年神様は複数の神様の集合体であり、汚れをもたらす存在ではないため、掃除で追い出す対象ではありません。
一方、掃除の神様とされる烏枢沙摩明王は、「この世の不浄を焼き尽くす」神とされており、通常は「トイレの神様」とも呼ばれます。この神様を怒らせることの方が、新年においてはより避けるべきとされています。
【2】新年期間に洗濯を避けるべき理由
1月1日から3日までの三が日は、掃除と同じく洗濯も控えるべき時期とされています。
この期間に洗濯をしない主な理由は、年神様が宿るとされるためです。この時期は洗濯だけでなく、キッチンやバスルームなど水回り全般の清掃も避けるのが一般的です。
休息と家事からの解放が最優先されるため、洗濯物が溜まることを心配せず、1月4日以降に洗濯するのが適しています。
特に専業主婦の方々が年中無休で働いている現状を考慮すると、この期間は正しく休息を取るべきとされています。この習慣は昔からの知恵であり、家事を行うすべての人にとっての一時的な解放期間として重視されています。
そうは言っても一日たりとも洗濯を休めない事情のかたも多いと思います。
【3】新年に料理をしない理由
新年に料理を控える理由は、一部の料理方法が縁起の悪い印象を与えるためです。
特に煮物から出る灰汁が「悪」と聞こえ、不吉な意味を持つと考えられています。また、台所には荒神様という神が宿るとされ、この神様が正月に休めないことも理由の一つです。
荒神様は、三宝荒神として知られ、台所や火を守る屋敷神とされています。
この神様には休息を与えるため、正月期間は特に料理をしない習慣があります。もし料理をしてしまうと、休みなく働かせることになり、人間でいう休日出勤のような状態を強いることになります。
この習慣は、家事を行う人々に正月は休むべきというメッセージとして伝わっており、それは古くからの生活の知恵として形成されています。
【4】新年に刃物を使用してはいけない理由
新年には刃物の使用、特に包丁の使用を避けるべきとされています。
この習慣は、刃物が不運をもたらし、使うことでその年の良縁を断ち切ってしまうという信仰に基づいています。万が一刃物で怪我をすると、新年早々に不吉な出来事となり、その年全体の安全を脅かすことにつながります。
新年のおせち料理は年末に準備するのが一般的で、元旦には「あけましておめでとう」と言って無事に新年を迎えたことを祝います。この日に怪我をすると、新年の幸福と安全が確保されていないと見なされ、不吉な兆候とされます。
正月に肉料理を避けるべき理由
新年には特定の動物の肉を食べることも避けられることがあります。
これは、仏教の古い教えに従い、特定の動物の肉、特に「五畜」に該当する牛、鶏、猿、犬、馬の肉は食べるべきではないとされています。
この教えは、全ての生き物が尊いとする仏教の教義に基づいています。ただし、この規則には例外もあり、鹿や猪、豚は食べても良いとされています。
今では猿や犬は食されないことが多いですが、正月に肉を食べることが不運をもたらすとされることもあります。
しかし、仏教の教えは「必要以上の殺生を避ける」ことに重きを置いており、「肉を食べない」ことよりも「殺生をしない」ことが強調されています。
「頂きます」と「ごちそうさま」の言葉を通じて、食べ物への感謝を表すことが殺生ではないとされる理由です。これは食育の一環としても重要で、感謝の気持ちを持って食事をすることが推奨されています。
【5】新年に争いごとを避けるべき理由
新年に争いごとを起こすと不吉なこととされています。特に家庭内での喧嘩は、新年の和やかな雰囲気を損ねるとされ、家庭の平和を乱す行為とみなされます。
新年には年神様が家庭を訪れると信じられており、喧嘩や争いの場を目撃されることで、その年の幸福や福を逃すと考えられます。
喧嘩をすると「縁を切る」という不吉な前兆と関連付けられることがあり、年の初めにこれを行うことで、その年全体の健康や安寧を損なうとされています。
また、過去には「火事と喧嘩は江戸の華」と言われたことがありますが、新年期間中のいずれも避けるべきであるとの風習がありました。
江戸時代には新年期間中に火を使うことが制限されることが多く、これは火事を防ぐためであり、喧嘩も同様に避けるべきであるとされていました。
【6】新年にお金を使わない理由
新年にお金を使うことが避けられるのは、年初から過度に消費することで一年を通じて金運が落ちるとされるからです。
地域によってはこの期間にお金を使うことが不吉とされる風習があります。
しかし、お年玉はこの習慣の例外とされ、縁起が良いと見なされています。同様に、神社でのお賽銭も縁起を良くする行為とされ、消費とは異なる扱いを受けます。
このため、お年玉を子供たちに与えることは良いとされますが、受け取ったお年玉を子供が使用するには1月4日以降まで待つ必要があるとされるのが一般的です。
【7】新年に仕事を行うべきでない理由
新年期間に仕事をするというのは一般的に避けられていますが、その理由はどこにあるのでしょうか。
正式な縁起の理由があるわけではなく、新年を休息と考える文化が一因です。
また、労働による怪我を避け、「縁切れ」の恐れを理由に挙げることもあります。これは、休日を業務から完全に解放されるべき時期として捉えることにつながります。
昔から、家事は特に女性が行うものとされ、専業主婦は日常的にこれを仕事として行っています。
新年に家事を控える習慣があるため、料理や掃除、洗濯といった日常の仕事も同様に休むべきだとされています。(そんなことできるか~と言われそうですが、、、)
【8】カウントダウン時に年越しそばを食べるべきでない理由
新年を迎えるカウントダウンでは、年越しそばを食べることが一般的に避けられます。
この習慣は、年越しそばが前年の厄を断ち切る意味合いを持つため、年をまたいでしまうとその意味が損なわれると考えられるからです。
つまり、年越しそばは大晦日に食べ終えるべきで、新年に持ち越さないようにすることが望ましいです。
さらに、新年に洗い物を避ける習慣もこの慣習を支持しています。
【9】忌中と喪中に神社参拝を避けるべき理由
忌中や喪中の期間に神社に参拝することが避けられるのはなぜでしょうか。
忌中は故人が亡くなってから49日間を指し、この期間中は故人とのつながりを清める時期とされ、神社参拝は避けられることが多いです。
ただし、忌中が過ぎた後や喪中でも神社の鳥居をくぐること自体は問題ではありません。
仏式では死を不浄とは見なさず、お寺への参拝に問題はありませんが、神道では神社への参拝を控えるべきとされることが多いです。
喪中の期間が終わり、一周忌を迎えるまでは、特に神社への参拝は避けるべきと誤解されがちですが、これは間違いです。
神社参拝自体が問題ない場合も多く、宗教や地域によって異なる解釈が存在します。
以上、新年に控える行動を9つ紹介させていただきました。
現実的ではない点もございますがご参考にしてもらえると嬉しいです。