冬の寒さを和らげるために、子供たちが集まって「♪おしくらまんじュー、おされてなくなー」と楽しそうに歌いながら遊ぶ姿は、多くの人にとって馴染み深い光景ですね。
この遊びはどのような意味を持っているのでしょうか?
そして、この歌にはどんな続きがあるのでしょうか?
ここではその起源や遊び方について解説します。
おしくらまんじゅうの意義とその起源
「おしくらまんじゅう」という遊びは、多くの人が一緒に集まってお互いを押し合いながら体を温める活動です。
この遊びには、押し出されたり倒れたりしてしまう人が負けとなるルールも存在します。
この言葉は「押し競饅頭」と漢字で書かれ、押し合い競うという意味を持ちます。
起源に関しては、明確な記録は残されていませんが、「押し比べる」という言葉が変化して「おしくら」となったとされています。
「まんじゅう」は多くの人が密集する様子を象徴しているとされています。
おしくらまんじゅうの基本とアレンジ
基本的な遊び方
参加者は円を作り、隣の人と腕を絡めて背中合わせに立ちます。
- 「おしくらまんじゅう、おされてなくな」という歌を歌いながら、体を中心に向かって押したり、外側に引いたりします。
- この過程で、使用するのは肩や腰などです。手を使って押し出すことは避け、互いの動きによって体温が上がります。
この遊びの面白さは、予測不能な動きによって意外な方向へ体が動くことにあります。
腕を絡めることで、安全性を高めていますが、転倒のリスクを避けるために異なる方法で腕を使うこともあります。
4人以下では動きが限定されがちなので、5人以上で楽しむのがお勧めです。
勝敗を決める遊び方
基本的な遊び方に加え、倒れたり、円から押し出された人が敗者となるルールです。
アレンジバージョン
- 円形の遊び
参加者は円形になり、円の外に出たら敗退となります。この形を楕円や三角形に変えることで、遊びの難易度や楽しみ方を変えることができます。 - 鬼ごっこを加えた遊び方
参加者は円を作り、その中でおしくらまんじゅうをします。鬼は円の外で待機し、円から出た人をタッチすると、その人が新たに鬼となります。円の大きさを変えることで、ゲームの動きが予測しづらくなります。最後に中に残った人が勝ちとなるルールもあります。 - 時間制限付きのチーム対抗おしくらまんじゅう
基本的なルール
複数のグループに分かれ、各グループが自分たちの円の中でおしくらまんじゅうを行います。
- 各グループは1分や3分などの事前に決めた時間で競います。この間、円から出た参加者は外で待機します。
- 時間終了時には、円内に残っている人数によって勝敗が決定されます。
勝敗の決定方法
勝敗を決める方法は様々で、以下のように設定することができます:
- 残っている人数が最も少ないグループが勝者
- 残っている人数が最も多いグループが勝者
- ちょうど3人が残っているグループが勝者
- 1人だけが残っているグループが勝者
これらの勝利条件を記した紙を見えないように折りたたみ、箱に入れます。時間終了時に箱から紙を一枚取り出し、その紙に書かれた条件に基づいて勝敗が決まります。
歌詞と季語についての補足
「おしくらまんじゅう、おされてなくな」のフレーズは非常に有名ですが、実は歌詞には続きがあり、「あんまりおすと、あんこが出るぞ」と続きます。
これらの歌詞はいつから歌われているか正確な情報はありません。
「おしくらまんじゅう」は冬の季語で、その風景を詠んだ俳句には大野林火の「おしくらまんじゅう 路地を塞ぎて 貧などなし」という作品があります。
これは子供たちが遊ぶ様子が寒さや貧しさを忘れさせる力を持っていると詠んでいます。
歌を歌いながら楽しく遊ぶこのゲームは、寒い季節に特に体を温める効果があり、友達と一緒に楽しむことでさらに楽しむことができます。
自分たちなりのアレンジを加えることで、オリジナルのおしくらまんじゅうを楽しむのも良いでしょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。