毎年変わる夏至の日、2025年はどの日になるのでしょうか?
夏至は、一年の中で日が最も長い日を指し、日本では古来より特別な意味を持つ日とされています。
なぜ夏至が毎年異なる日になるのか、その背後にある科学的な理由や、夏至に関連する季節の食べ物や習慣についても興味が湧くところです。
この記事では、2025年の夏至がいつか、その日にちの意味、お勧めの食べ物を紹介します。
夏至はなぜ毎年日付が変わるの?
夏至の日は地球の公転と地軸の傾きによって決まり、毎年同じ日には訪れません。
通常、夏至は6月20日から22日の間に発生します。
この日付は地球の公転軌道と太陽暦に基づいて計算されます。
毎年、国立天文台が翌年の夏至の日を早い段階で発表するので、翌年の夏至の日を事前に知ることができます。
夏至とは何か?
夏至は、一年で太陽の下で過ごす時間が最も長い日を指します。
二十四節気の一つで、暦では特定の日を指す一方、天文学的には太陽が夏至点に達する瞬間を意味することがあります。
春分や秋分、冬至なども日の長さによって季節の変わり目を示しますが、夏至は日照時間が最長です。
東京の場合、夏至と冬至の日照時間には約5時間の差があるとされています。
2025年の夏至の日は?
2025年の夏至は6月21日(土)に設定されています。
(節季としては6月21日から7月5日までが期間です)
この日の正確な黄経が90度に達する瞬間は、6月21日の11時41分に予定されています。
夏至の計算方法は、西暦年数を4で割った余りによって決まりますが、うるう年の蓄積された日数の調整が影響します。
これにより、近年はうるう年の翌年に夏至が6月22日になる傾向が見られます。
2025年以降、夏至の日付はどう変わる?
2055年までの夏至は毎年6月21日に設定されていますが、2056年からは6月20日になる場合も出てきます。
かつては6月23日が夏至であったこともありますが、1904年から2055年の間は主に6月21日または22日でした。
夏至の日照時間の変動
夏至の日には約14時間50分の日照がありますが、対照的に冬至では約9時間45分です。
これにより、夏至と冬至ではおよそ5時間の日照時間の差が生じます。
なぜ夏至の日が最も暑くないのでしょうか?
夏至は年間で最も昼時間が長い日です。
長時間太陽が出ているにも関わらず、なぜそれほど暑くないのか不思議に思うかもしれません。
実際、日本では夏至が梅雨時と重なるため、意外と涼しく感じることがあります。
また、気温が最も高くなるのは太陽が頂点に達した正午ではなく、その1~2時間後になることが多いです。
これは、地面や建物が太陽の熱を吸収し、その後に熱を放出するからです。
夏至と冬至の具体的な違い
夏至は、一年で日が最も長く夜が最も短い日です。
これは太陽が北半球で最も北側の軌道を辿り、空の非常に高い位置を通過するためです。
一方、冬至は太陽が南半球で最も南側の軌道を辿り、空の低い位置を通過するため、日照時間が短く、夜が長くなります。
しかし、これは夏至が一年で最も早く日が昇り遅く沈む日であるというわけではなく、冬至が最も日の出が遅く日の入りが早い日であるというわけでもありません。
夏至の季節におすすめの食べ物
夏至に合わせて楽しむことができる旬の食べ物や伝統的な風習食について探ってみましょう。
タコ
特に関西地方では夏至にタコを食べる習慣がありますが、タコやイカ、カニ、貝類には定まった旬が存在しないとも言われています。
夏みかん
冬の季節に多く見られる通常のみかんと異なり、夏みかんは4月から6月が旬で、夏至にぴったり合います。
あんず
短い旬を持つあんずは、6月と7月に最もおいしい時期を迎えます。
さくらんぼ
山形県で特に有名なさくらんぼは、6月から7月上旬にかけて旬を迎えます。
メロン
メロンは5月から8月にかけて旬を楽しめます。
とうもろこし
夏祭りでおなじみのトウモロコシは7月と8月が旬です。
枝豆
枝豆は夏の代表的な味覚で、旬は6月から8月です。
オクラ
夏バテ防止に役立つオクラは6月から9月が旬です。
みょうが
みょうがの旬は6月から10月にかけて長く楽しめます。
はも
はもは6月下旬から7月上旬にかけて、また10月から11月にかけて旬を迎えます。
あゆ
鮎は6月から8月にかけてが旬です。
かんぱち
かんぱちは6月から9月にかけて旬となります。
夏至に関連する風習と習慣
日本では古くから太陽を重んじる文化があり、夏至は昼の時間が最も長いため特別な日とされています。これに関連する様々な地域の風習を見てみましょう。
関東
関東地方では夏至に新しい小麦で作った焼き餅を神様へのお供えとして用意する習慣があります。
関西
大阪周辺では夏至から半夏生にかけての期間、タコを食べる風習があり、これは稲の根がしっかりと地に張るよう願いを込めています。
香川
うどんが有名な香川県では、毎年7月2日がうどんの日で、夏至にうどんを食べる習慣があります。
京都
京都では水無月という和菓子を夏至の時期に食べる習慣がありますが、これは祓いの意識を込めたものです。
奈良
奈良県でも新しい小麦で作った焼き餅を用意する風習があるとされます。
福井県(大野市)
福井県大野市では夏至に焼き鯖を食べるという風習があります。
夏至に咲く花々
夏至の頃に美しく咲く花たちを紹介します。
アジサイ
梅雨と重なる夏至時期に華やかに咲くアジサイは、容易に育てることができる人気の庭花です。
キキョウ
春から秋にかけて楽しめるキキョウは、秋の七草にも含まれますが、適した土壌が少なくなり日本で見かけることが減っています。
ベニバナ
6月下旬から7月上旬にかけての見頃を迎える多年生の紅花は、その鮮やかな色で知られています。
クチナシ
3年ほどで花を咲かせるクチナシは、6月に美しい花を開花させます。
夏至の季節の挨拶
ビジネスシーンで夏至を取り入れた挨拶を用いる方法を解説します。
夏至の候は、6月22日から7月7日までの間、季節の挨拶として使われる表現です。
夏至の候を用いた例文
「拝啓 夏至の候、貴社益々のご発展をお祈り申し上げます」といった形で使われます。
夏至としての季語
夏至は俳句で使用される季語としても活用されます。
この季語は夏に属し、「時候」の一部とされています。
例えば、正岡子規の「夏至過ぎてわれに寝ぬ夜長し」という句や、高浜虚子の「夏至きょうと思いつつ筆を置きぬ」という句が有名です。
英語での夏至
英語で「夏至」は「summer solstice」と表現されます。
「Solstice」には太陽が最も高い点や極点に達するという意味があり、冬至も同様に「winter solstice」と表現されます。
まとめ
夏至の日は毎年6月20日から22日の間で変動し、地軸の傾きと地球の公転によって決定されます。
2025年の夏至は6月21日に設定されており、この日は年間で最も日照時間が長い日となります。
夏至の日照時間は約14時間50分に及び、冬至と比較して約5時間長いですが、梅雨時期のため実際にはそこまで暑さを感じることは少ないでしょう。
夏至には、季節の食べ物や地域の伝統的な風習を楽しむのもおすすめです。