成人の日は、ハッピーマンデー制度の導入により、毎年1月の第二月曜日に変更されています。
それでは、2025年の成人の日は具体的にいつになるのでしょうか?
この日の背景や意味に興味を持つ人も多いと思いますので、本稿では成人の日の詳細について解説します。
また成人式では、多くの女性が伝統的な振袖を身にまとい式典に参加します。
ここでは、成人式で振袖を着る理由や、地域による式典の違いについても説明します。
2025年の成人の日は?
2025年の成人の日は1月13日(月)です。
この日程は、2000年に導入されたハッピーマンデー制度に基づき、1月の第二月曜日に設定されています。
2026年は1月12日になります。
鏡開きは、新年に神様に供えた鏡餅を取り下げ、割って食べる伝統的な習慣です。
一方で、成人式が必ずこの日に行われるわけではなく、地域によって異なる場合があります。
例えば、青森県つがる市では、雪の多い冬を避け、帰省しやすいお盆に成人式を行います。
また、新潟県柏崎市では、同様に雪を避けてゴールデンウィークに成人式が行われます。
成人の日とハッピーマンデーの関連性
週休二日制が普及し、多くの人が週末に休むことから、ハッピーマンデー制度は月曜日を休日にすることで、長い連休を作り出し休暇を取りやすくしています。
この制度は、1998年から始まり、現在は成人の日を含む4つの祝日が対象です。
なお、祝日の中には特定の日を祝う重要性から、移動しないものもあります。例えば、昭和天皇の誕生日(昭和の日)や、建国記念の日などです。
一方、成人の日は小正月に起源を持つため、ハッピーマンデーの対象とされて月曜日に変更されました。
成人の日の目的と歴史
成人の日は、「成人になったことを自覚し、自らの人生を切り拓く意志を持つ青年を祝福し励ます」という目的で国民の祝日に関する法律に定められています。
成人の日の起源
この日は、全国の自治体が新たな成人を迎え、成人式を開催します。その起源は、奈良時代にさかのぼります。
当時、12~16歳の男子は「元服(げんぷく)」と呼ばれる儀式を執り行い、女子は「裳着(もぎ)」という儀式を経て成人と認められていました。
元服では、子ども時代の髪型や服装から大人のスタイルに変わり、新たな成人名を与えられました。
裳着では、特定の衣服「裳」を着用することで成人とみなされ、結婚が許可されていました。
これらの儀式は元々貴族に限られていましたが、やがて庶民の間でも一定の年齢に達した者を祝う成人式が広まりました。
成人式の発祥
成人の日のルーツが奈良時代の元服儀式にあることは既に触れましたが、現代の成人式の起点は埼玉県蕨市とされています。
1946年11月22日、敗戦から立ち直る中、埼玉県北足立郡蕨町(現在の蕨市)で高橋庄次郎らの呼びかけにより、青年祭(後の成年式)が初めて開催されました。
このイベントは全国に広まり、1949年には1月15日が国によって成人の日として公式に定められました。
以降、多くの地域で成人式が行われるようになりましたが、発祥地である蕨市では今も「成年式」として式典が行われています。
また、宮崎県東臼杵郡諸塚村も成人式の発祥地の一つとされていますが、公式な「成人式」という名での実施は蕨市のほうが早いことが確認されています。
ただし、諸塚村では成人式と呼ばれる前から、村の若者を対象にした宿泊訓練を行っており、これが成人の日制定の参考にされたとも伝えられています。
成人式での振袖の意味
成人式に振袖を着る習慣があるのは、その装いが特別な意味を持っているからです。
振袖と厄除け
「振る」という言葉には古代から悪霊を払う力があるとされています。
例えば、神社での祓いでは、大麻(神聖な木の枝に白い紙をつけたもの)を振ることで、邪気を祓います。この概念が振袖にも影響を与え、振袖を着用することによって厄払いができるとされています。
振袖と若い女性
江戸時代、女性は日常的に小袖という短い袖の着物を着ていましたが、舞台上で踊る踊り子の美しい所作が長い袖で強調されることから、若い女性たちの間で振袖が流行しました。
これが未婚の女性の礼服として定着し、大人への通過儀礼である成人式で振袖を着る習慣が根付いたのです。
成人式の地域差
成人式は、その開催地によってユニークな特色を持つことがあります。
例えば、千葉県浦安市の成人式は、東京ディズニーリゾートで開催され、ディズニーキャラクターが新成人の祝福を行います。成人式の一環としてミッキーマウスのショーを楽しめることもあります。
一方、千葉県鴨川市では、鴨川シーワールドで成人式が開催され、新成人がアシカと共に記念撮影を行うことができます。
また、千葉県成田市では、空港を舞台にした成人式が行われ、そのユニークな開催形式が他地域の人々から羨望の的となっています。
成人の日のイベント
成人の日には様々なイベントが行われますが、中でも主要なのが成人式です。
全国各地の成人式は地域ごとに異なる特色を持ち、市長や来賓による祝辞、新成人の代表によるスピーチが一般的です。一部の地域では、ディズニーランドのような特別な場所での開催もあります。
どんど焼き
どんど焼きは、小正月に行われる伝統的な火祭りで、「左義長」とも呼ばれます。
新年の飾り物を集めて燃やし、その火で焼いた餅を食べることで一年の健康と無病息災を願う地域もあります。
18歳での成人式の行方
2022年4月1日から、民法改正により日本の成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
この変更に伴い、2024年の成人式の扱いが注目されています。
もし18歳で成人式が実施されれば、高校3年生が受験や就職活動の最中に参加する必要があり、多くの家庭にとって懸念材料になる可能性があります。
さらに、2024年に18歳で成人式を行う場合、19歳と20歳の若者も同じ年に式を行うことになり、会場確保などの課題が発生することが予想されます。
しかし、2024年以降の成人式は引き続き20歳で行われる可能性が高いとされています。多くの自治体が従来通り20歳での成人式継続を表明しているからです。
ただし、成人式の対象年齢は自治体により異なるため、参加予定の自治体がどのような対応をしているのかを事前に確認することが推奨されます。一部の自治体では18歳で成人式を行うことを決定しています。
成人の日の英語表現
成人の日は英語で “Coming of Age Day” と表現されます。
ただし、アメリカやドイツ、オーストラリアなど多くの国々には日本のような成人式が存在しません。
アジアの他国では、中国や韓国などが成人を祝う文化を持っており、中国では18歳、韓国では19歳が成人とされています。
また、日本では選挙権が18歳に引き下げられるなど、成人年齢の変更が社会的な議論を呼んでいます。ただし、成人の日を意味する “Coming of Age Day” という表現は、成人年齢の変更に関わらず使用され続けることでしょう。
まとめ
2025年の成人の日は1月13日に設定されています。
成人の日の起源は奈良時代にさかのぼり、元服や裳着といった儀式が行われていました。
これらは当時の12〜16歳の青年が大人の仲間入りをするための儀式でした。現代の成人式としての形式は、1946年に埼玉県蕨市で始まった「青年祭」にその始まりがあるとされています。
民法の改正により、2022年から成人年齢は20歳から18歳に変更されましたが、18歳で成人式を行うかどうかは各市町村の裁量に任されています。これにより、自分が参加する成人式の詳細は、事前に該当自治体の情報を確認することが重要です。