日本では、１月から１２月までの月名を数字で表す以外にも、漢字を用いた呼称で表現する方法があります。
例えば「睦月」、「如月」、「弥生」といった呼び名がそれにあたります。
特に「長月」は何月を指しているのでしょうか？
この記事では、長月について詳しく説明していきますね。
長月は何月？その読み方は？
長月は９月を指す言葉です。「ながつき」と読みます。
元々、長月は旧暦の９月の呼称であり、現在でも新暦の９月を指して使われています。
旧暦は月の満ち欠けに基づく太陰太陽暦であるため、新暦の太陽暦とは一致しません。
旧暦の９月は新暦では９月末から１１月初めにかけての期間に相当します。
長月の意味、起源、語源について
長月の語源には複数の説が存在しますが、はっきりとした由来は定まっていません。
一つの説は、「夜長月」と呼ばれていたことから来ているとされます。
日が短くなり夜が長くなるため、この名が付けられ、後に「ながつき」と簡略化されたと考えられています。これが最も支持される説です。
また、稲穂が最も伸びる時期であることから「穂長月」と呼ばれていたという説や、稲刈りの時期を表す「稲刈月」が語源であるという説もあります。
それぞれの説は、長月という名前の背景に対する異なる視点を提供しています。
９月「長月」の多彩な呼び名
９月、またの名を「長月」と呼ばれ、この月にはさまざまな別称が存在します。
ここではそのいくつかを探ってみましょう。
「晩秋」
主な呼び名として「晩秋」があります。これは「秋の最終月」を意味し、旧暦における秋の区切りである７月から９月にかけての最後の月を指します。
「長雨月」
また、「長雨月」は雨の多いこの時期を表す言葉です。
「菊月」・「菊咲月」・「菊開月」
「菊月」、「菊咲月」、そして「菊開月」はすべて菊の花が盛んに咲く時期であることから名付けられた呼び名で、９月９日の重陽の節句とも関連が深いです。
「寝覚月」
さらに、「寝覚月」は夜が長くなり目覚めることが多くなる季節を象徴しています。
「稲熟月」・「小田刈月」
「稲熟月」や「小田刈月」は、この時期に稲の収穫が行われることからその名がつけられています。
「色どり月」は、木々が色づく様子を表しています。
他にも多くの別称があり、例えば「季商」、「素秋」、「木末の秋」、「紅葉月」、「高秋」、「杪商」、「霜辰」、「青女月」、「涼秋」、「鴻賓月」といった名が挙げられます。
これらの名称は、長月が菊の開花や稲刈りの季節であることを示しています。
しかし、新暦の９月はまだ暑さが残る時期であり、実際の菊の開花や稲刈りには早いと感じられるかもしれません。
旧暦と新暦のずれを考慮すると、実際の気象や季節感は１０月の方が適していると言えるでしょう。
以上が長月についての起源と意味でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
