お盆の時期には多くの人が故郷を訪れ、お墓や仏壇に花を供えます。
しかし、どの花が適切か、またどのような花が避けるべきかはよく分からないものです。
さらに、花の価格に関する情報も求められることが多いです。
今回は、お盆にお供えする花の選び方とその飾り方について探ってみました。
お盆のお供え花選び
お盆にお供えする際は、お墓と仏壇のどちらにも供えることができますが、どの花を選ぶかはそれほど厳格なルールはありません。
生前に故人が好んでいた花や、その時期に咲く旬の花を選ぶことが一般的です。
特に選ぶのに迷った際は、一般的に供養に使われる菊がおすすめです。
菊は持ちが良く、枯れた際にも散りにくい特徴があり、お盆の期間に適しています。
市場では、仏花と墓花として別々に販売されることがありますが、これは花の種類が異なるのではなく、飾りやすさのために長さが異なるだけです。
仏壇用の花
仏花は通常、長さが35cm程度のものが一般的です。
お墓用の花
墓花は、一般に長さが55cm程度のものが多く見られます。
長さの違いはあっても、仏壇に墓花を供えても問題はありません。
花を飾る背景と意義
お盆に限らず、彼岸などの時期にもお墓には花を飾りますし、仏壇では日常的に新鮮な花を供えることが一般的です。
花を供える習慣は古くからあり、仏教では香、灯、花を三大供養としています。
花は先祖供養の重要な要素であり、その生と散りゆく様は命の儚さを象徴しています。
このように花を供えることは、私たちの心を浄化するとされています。
理想的なお盆の花の選び方
お盆に供える花を選ぶ際には、特に固定されたルールはありませんが、一部の花は避けることが推奨されています。
具体的には、棘のある花や毒を持つ花、香りが強すぎる花、ツル科の花などが該当します。
これにはバラ、アザミ、水仙、ヒガンバナ、ユリ、アサガオ、クレマチスなどが含まれます。
棘のある花や毒のある花は不吉とされ、強い香りの花は他の墓に影響を与えたり、線香の香りを邪魔するとされています。
また、ツル科の花は花立てに適さないため、適していません。
黒い花や花頭が落ちやすいツバキも不向きとされます。
それを除けば、ほぼどの花もお盆には適しています。
一般的な仏花としては菊が安全な選択ですが、リンドウ、トルコキキョウ、スターチス、アイリス、ミソハギ、キンセンカ、そしてカーネーションもおすすめです。
これらの花を白、淡い紫、黄色、青など、さまざまな色で選ぶと良いでしょう。
お盆の花の配置方法
お墓や仏壇に花を供える際、花の向きが自分の方向を向いていることがあります。
これには「向上相」「向中相」「向下相」の3つの型があり、向下相が最も一般的です。
向下相は供養する私たちの方に向けるスタイルで、仏様のいる極楽浄土には花が豊かに咲いているため、そのように配置します。
花を供える際は、ひし形に配置し、榊を模した飾り方が望ましいとされています。
花は密集させずに、軽やかに配置することが推奨されています。
これにより、心が清められるとも言われています。
お盆期間中の花の費用の目安
お盆に仏壇やお墓に飾る花の一般的な価格は5,000円から10,000円の範囲に設定されています。
これに対して、お彼岸の時期には3,000円から5,000円程度が相場とされており、お盆の方が若干高めの価格設定です。
お盆は、故人や先祖の霊が現世に戻る特別な時期であり、そのお迎えとして、花だけでなく盆提灯や盆棚の設置、迎え火や送り火の風習がある地域もあります。
花を選ぶ際には、新鮮で生き生きとした花を選ぶことが大切です。
花を飾る際のエチケット
花をお供えする際には、花立てが2つ用意されている場合が多いため、2束の花を準備します。
また、花の本数は奇数(3, 5, 7本)を選ぶのが一般的です。これは陽のエネルギーを持つ奇数を好ましいとする古い風習に基づいています。
花が枯れた場合は、周囲を汚さないよう数日内に片付けることが推奨されています。
遠方から訪れる場合は、持ち帰るか、その場での対応が求められますが、管理されている場所であれば管理者が対応することもあります。
造花の使用については地域や宗教により意見が分かれるため、事前の確認が必要です。
まとめ
お盆に飾る花に固定のルールはありませんが、棘のある花や毒性のある花は避けるべきです。
推奨される花には菊やアイリス、リンドウ、スターチス、カーネーションなどがあります。
花の色についても、白や淡い黄色、紫が基本ですが、最近では故人の好みに合わせた色選びがされることも多くなっています。
参考にしていただけると嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございます。